【新型コロナウィルス】「日本モデル」の是非
「まさに日本モデルの力を示したと思います」
↑
5/25(月)安倍首相の会見より。
百歩譲って、感染者・死者が爆発している欧米諸国と比べて、日本のそれは確かに少ない。
そういう意味で、
「成功(抑え込めた)」
と言ったとしよう。
しかし、その「成功要因」はどこまで分析されているのか?
安倍首相の言う
「日本モデル」
ってなんだ?
・粛々と勤勉に頑張る姿勢?
・衛生的な生活様式?
・ルールを守る真面目さ?
・医療従事者が頑張った?(←もちろん頑張っているんだろうけど、それは他国も一緒)
なんだかなぁ~・・・
精神論でしかない。
「みんな良く頑張った!」
と言っているだけ。
新型コロナの重篤患者や死者が少ないのは、何も日本だけじゃない。
人口100万人当たりの死者数(2020/5/19時点)
ベルギー:784人
スペイン:593人
日本:6人
これを見ると、
「おっ!」
となるが、
韓国:5人
中国:3人
インド:2人
東アジアで見ると、日本は劣等生。
これらの国の衛生面が日本より良いとは到底思えない。
「真面目に頑張る」
というロジック(分析結果)であるなら、
「頑張りが足りん!」
ということになる。
国民大激怒だ!
ということは?
「日本モデル」
が国民の勤勉性だとした場合、
新型コロナの死者数にはあまり影響していないのでは?
ふわっとした抽象的な表現で適当な発言をするのではなく、
きちんと分析をしてほしい。
そして、これから来る(であろう)第二波、第三波に適切な処置をしてほしい。
「みんな頑張ったね」
で終わりにすると、勘違いが世の中に蔓延する。
「波」が来るたびに、今回のように、
「みんなでとにかく頑張る(我慢する)」
ということになりかねない。
んで、
「頑張っていない(ルールを守っていない」
人が糾弾され「いじめ」の対象となる。
新型コロナじゃなくて、「人」が怖い、ということになる。
そうじゃないよね。
①感染者数が少ない
②死者(重篤者)数が少ない
には、それぞれ異なる理由があるはず。
それを一つ一つ分解して丁寧に分析してほしい。
①感染者数が少ない
・単純に検査数が少ない
・マスクが習慣化されていて、他者へ移すことが少ない
・手指消毒が徹底されている(子どもから大人まで)
↓
単に感染者数だけで比較すると、似た数字の国はたくさんある。
(日本より少ない国もたくさんある)
そうではなく、同程度の人口と経済レベルで比較するとどうなるか?
経済レベルを合わせる理由は?
人の移動、という意味で、後進国や貧困国とは異なるはず。
農業主体の国とサービス業主体の国では、人の移動の仕方(感染経路)も異なる。
★★後日比較してみよう★★
②死者(重篤者)数が少ない
・病床の数
・人工呼吸器の数
・人工心肺の数(ECMO)
・上記の機器を扱える医療従事者の数
・普通の医療従事者の数
・個人の耐性(BCGの予防接種なども言われているし)
・隔離するスピード
・隔離する場所の数(ホテルなど)
「蜜」を避けたことは、感染抑止に一定の効果はあったと思う。
じゃあ、具体的にどれくらいの効果があったのか?
どれだけ自粛したから、今の結果になっているのか?
たとえば、
「満員電車が緩和されたから、感染拡大を防げた」
「外出自粛の効果は定かではない」
という分析結果があったとする。
今後は、満員電車を避ければ良いことになる。
そのためには、会社がリモートワークにすれば良い。
政府も、そのための助成金を準備すれば良い。
逆に、外出自粛はそんなにやらなくても良い。
という具体的な行動に繋げられる。
単に「頑張った」ではこれが見えない。
また、先の見えない「頑張り」を繰り返さないといけない。
これまでは第一波ということで、さぐりさぐりの部分はあったと思う。
でも、この3~4か月で何か道筋は見いだせているはず。
今後に生かしてほしい。